アメリカ生活

本・書籍の売上減少は関係ない⁉書店数が減少している本当の理由

こんにちは。Kotaniです。

今回は、少しアメリカから見た日本についてお話していこうかと。

ここ最近全国的に書店の数の減少が著しいですね。

誰もが知っているような有名な書店までもが倒産・店じまいをしてしまうなど、本業界ではあまりいいニュースがありません。

よく原因として言われているのは、若者の読書離れやインターネットの普及による娯楽・情報収集の方法の変化などです。これらの要因がよく槍玉として挙げられます。

確かに、これらの要因も書店の数が減少してしまっている原因の一つとしては考えられますが、実はもっと大きな要因のせいで全国的に書店数が減少してしまっています。

それが、「雑誌の売上減少」と「経営のあり方」です。

以下にて、「なぜ日本の書店の数が減少の一途をたどっているか」本当の理由についてお話していきたいと思います。

本当に売れなくなったのは本ではない

最近本や書店というと、以下の様なことがよく話題になっていますよね。

  • 若者の読書離れで本が売れない
  • インターネットショッピングの普及により本が売れなくなっている

ただ、多くの人が勘違いしているのですが、一般的に言われているような以上の事って実際に書店数の減少に直接かかわっているわけでは無いんです。

本の売上自体でいうと、Amazonを初めとするネット通販では、ココ最近の売上は伸び続けています。

なので、若者の本離れというのはちょっと関係がないかもしれませんね。

一番問題なのは雑誌不況

実は日本の書店というのは売り上げの大部分を雑誌の売上に頼っています。

単価が安い雑誌を大量に売りさばく、という薄利多売システムで日本の書店や本屋というのは運営されてきました。

この利益の上げ方が書店の減少につながっているわけです。

http://www.garbagenews.net/archives/2101334.html

上のグラフを見てもらうとわかると思うのですが、ここ10年強で書店の売上を担う雑誌の売り上げは、何と5割程度も減少していることが分かります。

それに比べると本の売上も減少率は一緒なのですが、母数が全然違いますよね。

児童書に至っては売り上げが伸びていますし。

本の売上が減る事よりも雑誌の売り上げの方が、書店に与えるダメージが大きいという事がよくわかると思います。

コミックの売上減少もなかなかの痛手

上のグラフを見てもらえば、本が書店等の売上に与える影響というのはそこまで大きくないのが分かっていただけると思います。これが、書店の売上が減っている第一の理由ですね。

それにプラスして、コミックの売上減少も本の売上げが減少するよりもダメージは大きいですね。

グラフ内の売上金額を比較してみると、コミックの売上減少金額の方が本の物よりも上回っていることが分かります。

コミックの売上が減少した理由としては、主に海賊版のサイトが横行したことや、無料でコミックを閲覧できるような状況ができてしまったことが大きな理由に当たるらしいです。

たまに、このような違法サイトやサービス等に関して

「無料で見ることの何が悪い! 気に入ったら結局コミックを買うんだから宣伝になっていいじゃないか!」

という事を本気で言っている方がマジでいるのですが、漫画村(無料で漫画が読める違法サイト)が潰れた後にコミックの売上が3~5倍にも伸びた、と漫画家さんが語っていたのでちょっとナンセンスですよね。

タダで対価を得ようなんて言うのはちょっと異常な考え方だと思います。

ビジネスモデルの問題

以上で、書店が潰れたり数が減少する理由として

  • 雑誌が売れなくなっている
  • インターネットの普及により漫画が売れなくなった

という事を挙げたのですが、それ以外にも日本の本業界には色々問題があり、それらの要因が主なファクターになっています。

本の値段が安すぎる

よく言われていることですが、日本の書店の粗利益額はめちゃくちゃ低いです。

簡単にいうと本を一冊売ることで得られる利益が低すぎるんです。東京都内などで賃貸を借りたりしている書店では、書店の売上が賃貸料・光熱費・人件費よりも低いという事実があります。

そりゃ、経営を維持できなくなって書店数は減少しますよ。

全ての要因は一意に本の値段が安すぎるんです。

私が現在留学しているアメリカでは、本の値段が約2~3倍ほどします。本の紙の質や作りなどのハードの部分のクオリティも日本の物より低いのにも関わらずです。

およそ300ページ弱の本です
私が宗教学の授業で使った本です

私はこの本を中古で買ったのでそこまでの値段はしませんでしたが、新品の値段を見てみると5000~6000円! ほどもしました。

厚めの教科書ですと、平気で諭吉が飛びます。

日本で同じ感じの本を買おうとしたら、2000~3000円ほどで買えると思ったのでちょっとびっくりしましたね。

本の質や作りも正直言って微妙ですが、本の値段は高いです。ここに理由がありますね。

アメリカの本はこのように値段がとても高いため、本の売上が減少している現在でも書店の経営を維持できている店がアメリカには多いんです。

事実、アメリカには本だけを売っているのにも関わらず、多大な利益を上げている小規模な書店というのも多くあります。

過去のやり方のまま変化していない

現在潰れてしまった、特に大型ではない地方などによくある書店の多くは、日本の経済が発展して順調だった昔に作らたものばかりです。

当時は書店というのは適当にやっても儲かる、といったかなり割の良い商売でした。

当時の経済的状況もありますし、娯楽が雑誌などしかないという背景ももちろんありますけど。

多くの書店は特に工夫を凝らしたり、何か戦略性をもって経営に当たるわけではなく、過去のやり方をそのま踏襲して経営を続行させため、うまくいかずに倒産してしまっているケースが多いです。

インターネットが無かった時代の手法が現在の社会に通用するはずがありませんしね。当たり前といったら当たり前な気もします。

実際に、今風にカフェと書店を融合したり… といったようなやり方でしっかりと利益を出している書店というのはあるわけですし、時代に合わせた方針転換が必要なのは明らかです。

まとめ

今騒がれている書店数の減少ですが、決して若者の読書離れや本の売上減少が最たる理由ではない、ということが分かっていただけたでしょうか。

インターネットがなかった、書店全盛期のほっておいても利益が出た時代と現在は違うわけですし、時代やニーズに合わせた経営手法の変化が求められるのは当たり前ですよね。

実際に書店として経営が成り立っている書店を見ると、従来の書店と同じ手法で経営を続けていることが間違いであるという事がよくわかります。

時代に合わせて書店というのも町から消えていくのではなく、時代とともに形を変えて、新たなニーズとともに共生していくことが大切ですね。

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